Amazonで買った NEO-6M モジュールでGNSS受信した
1. はじめに
Amazonで購入できる少しあやしげなGNSS(GPS)モジュールを昔仕入れて積みっぱなしだったので、うごかしてみることに。備忘録としてその操作方法等をざっくり書いておきます。とりあえず動かすにはPCと通信するためのFDTIも要る。(RXピンとTXピンをそれぞれクロスさせることに注意)
2. u-centerをダウンロードする
・u-blox社が提供しているu-centerというソフトをダウンロードします。
・ググると設定方法がでてきました。この資料を参考にさせていただく...。
・u-centerがうごいた。NEO-6M&GPSアンテナでGNSS電波を受信している。COMポートを接続してしばらくすると、このように、アメリカ国旗のGPS受信中のグラフィックへと移行した。
・"View" -> "PacketConsol" で出力データのログが見れる。
※上部メニューバーの "View" -> "Message View" -> [UBX] -> [CFG] -> [PRT] や [GNSS] や [RATE] や [CFG]で主要な設定ができる。
・[PRT] はポート設定。ボーレートは9600bpsとした。"Protocol in"と"Protocol out"の両方にUBX
が含まれる設定にして、USB接続での通信が滞らないようにする。
・[GNSS]は受信衛星の選択。今回扱うモジュール(NEO-6M)は、アメリカのGPSは受信できる。日本のQZSSは無理で、中国のBeiDouやロシアのGLONASSや欧州のGallileo...はどうだったか...? たぶんこっちも無理だろう。
・[RATE]は電波受信のサンプリング・レート。"Measurement Period"を500msに設定して、つまり2Hz受信とした。
・[CFG]は不揮発性メモリへの各種設定条件の書き込み(保存)。毎回忘れずにやる必要あり。上部メニューバーの "Reciever" -> "Action" -> "Save Config"でも同様の保存ができる模様です。(両方やっておくと損がない)
3. RTKLIBでRTK測位
東京海洋大学の先生が開発しているRTKLIBというGNSS界隈では超有名なGNSS受信・測位ソフトを使わせていただきます。使い方はいろいろ調べると出てきますが、ニッチな分野だからか、やってる人じたいの人口が少なく、情報量は多くはないです。ですが、やっぱりこの分野は面白いので、まあ少しでも何かの足しになれば......と備忘録を残しておく。
RTKLIBの中には色々なグラフィックで受信電波を可視化できるパッケージというのかそれが入っていて、観測したい様子に合わせてパッケージを選べばいい。下の図だと、Kinetic測位(RTK基準局:Base Station と移動局:Rover 、そして地球の周りを今の今にも周回している複数の衛星点の合計X点の相関関係によってRoverの現在位置を同定する測位方法、みたいに理解してます)を試みているときの受信強度をしめすグラフ(WindowsPC画面)の様子。
Fixは中々しない...。RTKLIBの方の設定でもいろいろチューニングが必要だったり、天候条件などにも左右されたりするが、それがまた楽しい。Fixするとほとんど快感です。
(Fixとは何か?⇒ RTKLIBのパワーでGNSSモジュールが拾った複数のGNSS電波の関係を計算して、Roverの現在位置が精密同定されることを言います。多分。)
詳細はやってみればわかります。楽ししい!!!
4. NEO-6MにRAW DATAを出力させるための秘儀コード??
NEO-6Mはとにかく安いし、はじめてRTKやGNSSを試したい時には入門に最適のモジュールだと思うのですが(値が張るNEO-M8Pなどもいずれ買う、というか買った)、通常はRAW DATAを吐かない。しかし、海外?に解析した人がいるらしく、英語文献を漁れば情報がでてくる様です...。( https://wiki.openstreetmap.org/wiki/U-blox_raw_format )NEO-6MにRAW DATAを出力させて.....R/T/Kなんてことも可能性がゼロなわけじゃない......のだろうか。
"View" -> "Packet Console" で出力確認。他の色々なデータ群もデフォルトだと出力されたので、[CFG] -> [MSG] の箇所でMessage
の欄を適宜切り換え、USB
の項目を目的のデータ以外チェックを外して "Send" してみた。
やり方をここに明記してしまってもいけないと思うので、
ヒントを... (ブラウザの開発者モードから開いてヒントを見て下さい)
(個人利用の遊びの範疇で。NEO-M8PやM8Tを大人しく買いましょう。 )
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今回は以上です!!
5. 参考資料
・以下、専門雑誌。
※今も在庫があるかは不明ですが、出版社のサイトの通販だと定価で買えたはずです。